Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
杤山 修*
JNC TJ8400 2000-044, 53 Pages, 2000/02
フミン酸における高分子電解質と組成不均一性による効果を評価するために、Ca(II)とEu(III)のポリアクリル酸錯体やフミン酸錯体の生成定数をEu(III)は10-8M10-5Mの濃度範囲で、TTAとTBPのキシレン溶液を用いる溶媒抽出法により、10-10MCa(II)はTTAとTOPOのシクロヘキサン溶液を用いる溶媒抽出法により、10-4MCa(II)はCaイオン電極を用いて求めた。検討においては見かけの錯生成定数をa=[MRm]/([M][R])と定義し、イオン強度0.11.0MのNaClO4またはNaCl溶液中でpcH4.85.5においてlogaを求めた。ここで[R]は解離官能基の濃度、[M]と[MRm]はそれぞれ遊離及び結合している金属イオン濃度を表わす。Eu(III)-フミン酸錯体についてはloga=5.09.3、Ca(II)-フミン酸錯体についてはloga=2.03.4という値を得た。フミン酸およびポリアクリル酸のいずれにおいてもlogaはpcHまたは解離度と共に増加する傾向を示し、イオン強度の影響については、イオン強度が0.1Mから1.0Mに増加するとEu(III)のポリアクリル酸錯体のlogaは約1.6減少するのに対しフミン酸錯体のlogaは約0.7程度の減少となった、Ca(II)についてはポリアクリル酸1.9に対してフミン酸1.2の減少となった。金属イオン濃度の影響については、ポリアクリル酸では金属イオン濃度の影響を受けないが、フミン酸では金属イオン濃度が増加するとlogaが減少する。また、Eu(III)-ポリアクリル酸錯体のlogaはCa(II)の共存により変化しなかったが、フミン酸錯体のlogaはCa(II)が共存しないときに比べEu(III)濃度に依存して00.8程度減少する。フミン酸と金属イオンの錯生成が金属イオン濃度の影響を受けるのは、フミン酸中に錯生成力の違うサイトが共存しているためと考えられる。